一歩、そして一歩ずつ

こんにちは、4年で4期生の高原です。久しぶりの登場です。いま原稿を書いているとき、窓の外は大雪でして、民家の屋根に雪が積もっています。意気揚々と外出しようと思いましたが、気持ちが折れました。

 1月の卒論発表も無事に終わり、卒業認定単位もとれて、卒業ができます。なんだか本当にあっという間のできごとで、この1年が嘘のように早く過ぎていきました。あと少しで大学を去ります。

 大学に入って、大学内外に関わらずさまざまな人に出会いましたし、たくさん刺激や影響を受けました。それらを一つ一つ思い出すには時間がかかりますが、きっと楽しかったり悲しかったりしたのでしょう。その積み重ねで今の僕ができあがっているなら、それはすべて良いことだったと思います。

 3年でゼミに入り、緊張と周囲からのプレッシャーに押しつぶされそうになりながらも、自分にできる最大の仕事をしてきました。人の後ろに隠れ、他人をコントロールはしないまでも、表に出ない人間でした。外では偉そうにしているくせに、ゼミでは引っ込みがちな、そんな人間でした。つまり、器が小さかったです。図体はでかいくせに。

 それでも、3年の後半は徐々に殻をやぶり、たくさん発言していきました。そのきっかけとなったのが、先生の言った一言でした。

「高原は宮坂と鰐渕の漁夫の利を狙っている」

 この一言を撤回させるために奮闘したといっていいでしょう。僕はこのときから少しずつ変わっていきました。おこぼれをもらわなくても、僕は自分で勝ち取ることができるはずだ、と自分を焚きつけていきました。その結果、たくさんのことに携わって、失敗して、反省して、成功を繰り返すうちに、いつしか自信がついていました。

 4年になり、同期が2人減り、後輩が5人も入り、僕はそれに直面して悩みました。僕に彼らを支えることができるだろうか、しっかりした先輩として頼られるのだろうかと。また、1期生から続くこのゼミを存続させて、後輩に引き継ぐことができるだろうかと、悩みました。きっと、千葉さんも同じことを悩んだのだと思います。僕たちは本当、手の焼ける後輩でしたから。4年になってからは、がむしゃらでした。自分のこともまともにできないのに、後輩は頼ってくる。そんな状況に四苦八苦していました。だから、4年生は一番終わりを早く感じました。光陰矢の如しとは、このことで、一寸の光陰軽んずべからず、ということも同時に学びました。しかし、やはり終わってみると、やり残したこと、やりたかったことが思いつき、未練が残ってしまいました。卒業とはこういうことなのですね。分かってはいるけど、なんともいえない気持ちになります。だから、あとは後輩に任せます。彼女たちがやることを、これからは外から支えてあげること、それが次の僕の仕事です。自慢の後輩たちですから、きっとゼミを盛り上げていってくれることでしょう。第6期生も決まりました。なんだか面白くなりそうです。楽しいことをたくさんやってほしいです。追いコンも開いてくれてありがとう。最後まで楽しめました。

 いつかのブログに「Baby steps to Giant strides」という僕の記事があります。直訳すると、「赤ちゃんのよちよち歩き」です。ある漫画内であった言葉ですが、僕はとても気に入っています。小さな一歩が、いつか大きな歩幅になるということです。一歩ずつ、一歩ずつ、ときには2歩ずつ、進歩してきました。これからも歩みを止めずに成長していきます。

 先生、先輩、各関係者様、本当にお世話になりました。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。後輩たち、こんな僕を頼ってくれてありがとう。そして、玉川大学 工学部 マネジメントサイエンス学科に感謝いたします。

2012年2月29日 マネジメント・コントロール研究室 高原